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年越し蕎麦を大晦日に食べる理由とは?栄養素や簡単レシピもご紹介

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年越し蕎麦の由来

12月31日、多くの家庭では一年の締めくくりとして年越し蕎麦を食べます。年越し蕎麦を食べる風習ができたのは江戸時代の中期といわれていますが、その起源は鎌倉時代にまで遡るそうです。なぜ「蕎麦」なのかということについても諸説ありますが、以下の2つは現在でも特に支持されています。

・蕎麦は切れやすい
 ⇒一年間の苦労や借金(災厄)を切り捨てる

・蕎麦は細く長い
 ⇒家族の縁や寿命が長く続くように

このことから、年を越してから食べるのは縁起が悪いと考える人もいますが、地域によっては大晦日ではなく正月に蕎麦を食べる風習もあるので、一概にどれが正しいとは言い切れません。また、大晦日のどの時間帯に食べれば良いのかという疑問もあると思いますが、これも特に決まりはないのでいつ食べても大丈夫です。

ただ、ウェザーニュースのアンケート調査結果によると、夕ご飯として食べる人が46%、次いで夕ご飯後に食べる人が40%と、なるべく「年越し」に近い時間帯に食べる人が多いと分かります。また、いつ食べるかは地方によっても特徴が出るようです。

引用:ウェザーニュース(2018/12/17)

蕎麦に含まれる栄養素

蕎麦には食物繊維が豊富に含まれています。腸のぜん動運動を活発にしてくれる働きがあるので、便秘気味の方には特におすすめです。また、ビタミンB1ビタミンB2も多く含まれており、疲労回復やスキンケアなどにも役立ちます。その他、ルチンというポリフェノールの働きによって老化を進める活性酸素の生成を抑えるなどさまざまな健康効果があるので、大晦日だけと言わず普段から積極的に食事へ取り入れたいですね。

ちなみに、蕎麦は食後の血糖値を上がりにくくする低GI食品です。身体への負担が少ないうえ、消化吸収されるスピードが緩やかで満腹感を持続しやすいので、ダイエット中の方にもおすすめですよ。

いつもの蕎麦にちょっと工夫を

年越し蕎麦は地域によって「みそか蕎麦」や「つごもり蕎麦」など、さまざまな呼び方がされていますが、どれも同じものです。多くの地域では天ぷらそばが主流ですが、場所によってはニシン蕎麦、沖縄そば、わんこ蕎麦なども食べられています。

このように日本人の大半が食べる年越し蕎麦ですが、新しい年に向かうための特別な食事だからこそ、いつもとひと味違った蕎麦を楽しんでみませんか。今回は簡単にできるアレンジレシピを3つご紹介します。

十割蕎麦のザル蕎麦

【材料】2人分
・十割蕎麦…2食
・水…400ml
・みりん…大さじ3
・しょうゆ…大さじ2.5
・かつお節…10g

【作り方】
①十割蕎麦を茹でます(茹でる水は分量外)。
②鍋に水を入れて沸騰させ、沸騰したら火を止めてかつお節を入れます。
③かつお節が鍋底に沈むまで1~2分ほど置いて濾します。
④濾した後のだし汁とみりん、しょうゆを火にかけ、沸騰後2分ほど加熱したら火を止めます。
⑤盛り付け後、お好みで刻みネギなどを添えて出来上がりです。

十割蕎麦は、蕎麦が持つ本来の香りと旨味を味わうことができます。ですから、蕎麦そのものを楽しむために、シンプルな麺つゆで頂くのがおすすめです。また、普通の蕎麦と違って小麦粉が入っていません(グルテンフリー)。そのうえ、十割蕎麦は小麦粉でつなぐ蕎麦よりも切れやすいので、「災厄を断ち切り、新年に持ち越さない」という意味では、年越し蕎麦にふさわしいと言えるでしょう。

蕎麦寿司(蕎麦海苔巻き)

【材料】2人分
・蕎麦…2食
・焼き海苔…4枚
・卵焼き…1個
・大葉…3枚
・きゅうり…1本
・かにかま…6本
・麺つゆ…適量

【作り方】
①蕎麦を茹で(茹でる水は分量外)、よく水気を切ります。
②卵焼き、大葉、きゅうりを細長く切ります。
③焼き海苔の上に蕎麦を均一になるように置きます。
④具材を並べ、通常の海苔巻きと同じ要領で巻きます。
⑤お好みのサイズに切り、麺つゆに付けてお召し上がりください。

蕎麦寿司は一見ユニークな料理のように見えますが、実は明治頃からあるものです。江戸前の三大蕎麦の一つ、藪蕎麦のお店が始めたといわれています。巻き寿司と同じく準備の段階も楽しめるので、家族で一緒に作るのも良いですね。

蕎麦で作る油そば

【材料】2人分
・蕎麦…2食
・ごま油…大さじ2
・しょうゆ…大さじ2
・オイスターソース…大さじ2
・卵黄(半熟卵も可)…2個
・刻みねぎ…適量
・食べるラー油…適量

【作り方】
①蕎麦を茹で(茹でる水は分量外)、よく水気を切ります。
②ごま油、しょうゆ、オイスターソースをしっかり混ぜ合わせ、蕎麦に絡めます。
③残りの具材をトッピングしたら出来上がりです。

本来、油そばは中華麺で作るものですが、意外と蕎麦との相性も合います。自宅でも手軽に作れるので、大掃除などで忙しい年末にもぴったりです。

年越し蕎麦で一年を締めくくる

旧年に別れを告げ、新年を晴れやかに迎える年越しは、一種の通過儀礼とも言えます。誰しも悪いことはすべて旧年に切り捨て、新年は気持ちを新たにして過ごしたいですよね。単なる縁起担ぎとも取れますが、せっかく長い間続いてきた伝統なので、年越し蕎麦を食べるという素晴らしい食文化は後世に受け継いでいきたいものです。大晦日には美味しい蕎麦を食べて、綺麗に一年を締めくくりましょう。

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