昔から綺麗な人が多いと言われているのが秋田・京都・福岡です。いわゆる日本三大美人県(府)です。これらの土地に生まれたら美人になるのか、それともこれらの土地で育ったら美人になるのか……遺伝という要素は大きいですが、後者も少なからず関係しているだろうと思い、食生活の面で何か美人になる秘訣はないか探ってみました。その調査でわかったことを今回のコラムでご紹介します!
目次
日本三大美人県民・府民が食生活で意識していること
美人が多いとみなされる秋田・京都・福岡に住んでいる女性300人を対象に行ったアンケート(株式会社メタボリック調べ)の結果から美人に欠かせない食習慣が見えてきました。アンケート結果を見ていきましょう。
美人が普段の生活で気をつけていること
同調査では美人だと思う人の条件として、「肌が綺麗な人」に約7割の女性が、「髪が綺麗な人」に4割強の女性が賛同しました。そこで、出てきたのが上記の質問です。「肌や髪のためにしていることは何ですか」という質問に対して過半数が回答したのが「食生活に気をつける」ということでした。
保湿や睡眠に関しては多くの女性が普段から意識していることだと思いますが、忙しさや面倒臭さが先立って、なかなか食事にまで気が回らない人は多いでしょう。
つまり、ここが美人になるかならないかの分かれ目だと言えます。では、美人は具体的にどんなことに気をつけているのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
美人が積極的に摂っている体に良い栄養成分
普段から意識して摂るようにしているのは食物繊維が1位!僅差で各種ビタミン、次いで3位がタンパク質という結果になりました。
第1位:食物繊維
食物繊維は消化・吸収されずに大腸まで達する成分で、腸内環境を改善する腸内細菌に使われ、善玉菌を増やす働きがあります。近年、腸もみや腸ストレッチが話題となっていますが、腸内環境を整えて栄養素の吸収率を上げたり、老廃物を体外に排出したりするのは美容と健康のためには大切なことです。
日本人の多くは食物繊維が不足していると言います。一日一回、排便があることを目標に、食物繊維を積極的に摂っていきましょう。
その他にも食物繊維は血中のコレステロール値を下げたり、食後に血糖値が急激に上昇するのを抑えたりといった生活習慣病を予防するサポートもしてくれます。
第2位:ビタミン
ビタミンは私たちの体の働きを健全に保つために必要な栄養素ですが、多くの日本人はビタミン不足に陥っています。特に、年齢が若いほどその傾向が強く、20代~40代の大多数が低栄養状態にあるそうです。
ビタミンが不足すると健康に悪影響があることは皆さんご存じだと思いますが、美容の面ではどんな影響があるのでしょうか。美容に関わる代表的なビタミンについてご紹介します。
種類 | 働き |
ビタミンE | 活性酸素から細胞を守り、体内物質の酸化を防ぐ抗酸化作用がある。 生活習慣病の予防や老化を防止する効果が期待されている。 |
ビタミンB1 | 皮膚や粘膜の健康維持を助ける。不足すると疲労物質が溜まる |
ビタミンB2 | 皮脂の分泌を調整し、代謝を支える役割を持つ。 |
ビタミンB6 | 細胞の新陳代謝を促し、皮膚や粘膜の健康維持を助ける。 |
ナイアシン | 皮膚や粘膜の健康維持を助ける。老化防止作用を持つ。 不足すると全身疲労や皮膚粘膜の障害、胃腸障害を引き起こす。 |
ビタミンC | 活性酸素から体を守る抗酸化作用がある。コラーゲンの生成を促進する。 |
ビタミンは綺麗な肌をつくったり、老化を防止したりする働きがあることが分かります。美人になるためには内側から綺麗になる必要があるのですね!
第3位:タンパク質
タンパク質は私たちが生きていくうえで必要不可欠な栄養素です。筋肉や臓器、皮膚、髪などをつくる材料になったり、ホルモンや酵素、抗体などにも使われたりもします。
つまり、タンパク質を摂取するほどツヤとコシのある髪を維持でき、健康的な肌を育成できるのです。また、体内の筋肉量が増えることで基礎代謝が上がり、脂肪の燃焼を促進できるので痩せやすい体づくりにも貢献します。美人がタンパク質を意識して摂取しているのも納得ですね!
それから、巷で美容や健康に良いと評判の酵素ですが、酵素には食べ物を消化して体内に栄養を取り込むための消化酵素と、細胞生成や老化防止、解毒、免疫力向上などに役立つ代謝酵素の2種類があります。
どちらもタンパク質をもとに作られるものですが、実は体内で作られる酵素の量は限られており、一人ひとり上限量が違うことが明らかになりました。
自然界の食物には多かれ少なかれ消化酵素が含まれています。ですから、消化酵素はなるべく食べ物から摂って、タンパク質をもとに体内で作るのは代謝酵素に限定した方が良いとされています。
美人が摂取に気をつけている栄養成分
普段の食生活で意識している栄養成分のトップ3はどれも50%前後と僅差の結果になりました!第1位は脂質、第2位は糖質、やや少なかった第3位はカロリーです。
広告等でもよく引き合いに出されている糖質やカロリーを押さえて脂質が1位になったのは意外でした。それでは各成分について詳しく説明していきます。
第1位:脂質
三大栄養素(タンパク質・脂質・糖質)のうち最も高いエネルギーとなるため、体内のエネルギー源として活用されます。また、脂質には体の中でつくることができない必須脂肪酸が含まれており、体の細胞膜の成分やホルモンなどの材料になる大事な成分です。
このように脂質は適切に摂っていれば問題なく体の中で働いてくれますが、過剰に摂取すると余った分が中性脂肪として蓄えられて、肥満の原因になってしまいます。
今のところ、日本人の脂質摂取量は概ね適量を保っていますが、食の欧米化により食事に含まれる脂質の割合が増えてきているので注意が必要です。
第2位:糖質
糖質は炭水化物の中に含まれる栄養素で、炭水化物から食物繊維を除いたものと定められています。ですから、必ずしも糖質=甘いものというわけではありません。ごはんやイモ類に含まれるデンプンや、豆類や玉ねぎに含まれるオリゴ糖なども糖質として扱われます。
糖質は私たちが活動するうえで欠かせないエネルギー源です。特に脳の主なエネルギー源は糖質の一つであるブドウ糖なので、勉強や仕事に集中したいときに摂取すると良いと言われています。また、糖質にはタンパク質や脂質よりも素早くエネルギーに変換・使用されるという特徴があります。
ですから、吸収されてからすぐに使われなかった糖質の大半は中性脂肪として体内に蓄えられるので、一度に過剰摂取するのは控えましょう。特に、甘い糖類は食後の血糖値を急上昇させる恐れもあるので、食べる量にはやはり注意が必要です。
第3位:カロリー
皆さんご存じの通り、カロリーとはエネルギーの単位を表します。私たちが生きていくのに必要なエネルギー量や運動量などを可視化するための単位です。
私たちが生命活動を維持したりスポーツをしたりといったことには、すべてエネルギー(カロリー)が必要になります。それを食べ物から摂取するわけですが、摂取量が消費量を超えれば、余った分は当然体脂肪になってしまいますよね……。
摂取と消費のバランスを保つことが美容や健康のためには大切なことです。特に、基礎代謝量が少ない人や運動の習慣がない人は、カロリーの過剰摂取に注意しなければいけません。まずは、自分に合った一日当たりのカロリー摂取量を把握しましょう。
とはいえ、カロリーの数値にだけ騙されてはいけません!通常私たちが目にするカロリーとは、炭水化物・タンパク質・脂質のエネルギー量を合計したものだからです。
炭水化物とタンパク質は1gあたり4kcal、脂質は1gあたり9kcalとして計算し、その値を合算したものがカロリーとして表示されます。
つまり、ただカロリー数値を気にするのではなく、その内訳にも注目しなければならないのです。どんな栄養成分からエネルギーを摂っているのかを確認するためにも、脂質や糖質にまで気を配ることが大切なのですね!それに気づいていた三大美人県(府)民の女性たちは見る目があると言えます。
栄養バランスに気をつけて体の内側から美しく!
こうしてアンケート結果を見てみると、美意識の高い人は食べるものにも気を遣っていることが分かりますね。美人になるためには一朝一夕では難しいということでしょう。
普段からの行いや習慣が積み重なって美人になるようです。美容のため、健康のため、今一度自分の食生活を見直して栄養バランスの整った食事を心がけましょう!